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白髪染めのあとの頭皮ヒリつき、原因と対処
白髪染めのあとの頭皮のヒリつきが出やすい時期の見立て、ジアミンからノンジアミンへ切り替える判断の目安、染めた前後のシャンプーやタオルドライで気をつけたいホームケアを、店での経験からまとめました。
ヒリつきが出やすい状況
「染めたあとの頭皮のヒリつきが、去年あたりから気になり出したんです」というお話を伺うことがあります。40 代後半から 60 代の方に、季節を問わずご相談を受けます。
ヒリつきが出やすい時期には、いくつかの重なりを感じます。ひとつは、季節の変わり目です。乾燥の強い秋口や、冷房が続く夏の終わりに、頭皮のバリア機能が少し弱っているところに染料が触れると、いつもより反応が出やすくなるように感じます。もうひとつは、体調や生活の変化があった時期です。眠りが浅かったり、更年期の入り口で汗のかき方が変わったりする頃に、これまで平気だった染料にしみるようになった、と伺うことがあります。
日を追って染めるサイクルが短くなっていく方も、ヒリつきが出やすくなる傾向があります。生え際の白髪が気になって、3 週間、2 週間と間隔を詰めていくうちに、頭皮に染料が触れる回数が増え、蓄積のように反応が出はじめてしまう方がいらっしゃいます。「早く染めたい気持ちはわかりますが、少し間を置いてもいい時期かもしれません」とお話しすることがあります。
染めた当日にしみるのか、翌日以降まで残るのか。しみる場所が生え際に集中しているのか、耳のうしろまで広がっているのか。いつからその症状が出はじめたのか。伺う順番は前後しますが、状況を細かく聞かせていただくと、次の一歩が見えてきます。
染料の見直し
長年同じ薬剤で染め続けてこられた方に、いちど染料を見直しませんか、とお伝えすることがあります。慣れ親しんだ色から変えるのは、ためらう気持ちがあって当然です。
一般的な白髪染めに含まれるジアミン系の成分は、しっかりと発色する反面、繰り返し肌に触れるうちに、あるときから反応が出はじめることがあります。ヒリつきが数日続くようになったら、ジアミンを含まない染料へ切り替えるのがひとつの道です。うちの店では、香草カラーやヘナ、藍染を、そのときの頭皮の状態と髪色に合わせて組み合わせています。
ノンジアミンの染料に切り替えても、1 回で色がしっかり入るわけではありません。半年から一年ほど、少しずつ色を重ねていくつもりでいらっしゃると、無理のない仕上がりに落ち着いてきます。「染めるたびに色が濃くなっていく感じ、悪くないですね」と、切り替えて半年ほどたった頃にお話しくださる方もいらっしゃいます。
新しい染料を試すときには、48 時間前のパッチテストをおすすめしています。腕の内側に薬剤を少量つけて反応を確かめる、地味な手順ですが、頭皮全体に塗ってから慌てるより、先に確かめておくほうが、ご本人にとってもわたしにとっても安心です。
ホームケアで気をつけたいこと
染めた日と、その翌日、翌々日あたりのホームケアで、ヒリつきの残り方が変わってくることがあります。
染めた当日は、頭皮を強くこすらないシャンプーを選んでいただきます。爪を立てずに、指の腹でお湯を含ませるようにやさしく流していただくと、頭皮への負担が減ります。熱すぎるお湯を避けて、ぬるめの湯にしていただくと、なおよいです。
染めた翌日以降は、頭皮の乾燥や突っ張り感を和らげるために、頭皮用のローションや、シンプルなつくりの椿油をご案内することがあります。手のひらでよく温めてから、指の腹で頭皮に馴染ませていただきます。香りの強い整髪料は、しばらく控えていただくと、頭皮の反応が読み取りやすくなります。
普段のケアで気をつけていただきたいのは、次のようなところです。
- シャンプーを泡立てずに直接頭皮につけないこと、そして洗い残しをつくらないこと
- タオルドライで頭皮をゴシゴシとこすらず、押さえるように水気をとること
細かいことのようですが、続けていただくと、頭皮の反応の出方が少しずつ落ち着いてくる方が多いように感じます。
強い赤みや水ぶくれが出たとき、ホームケアだけでは追いつかないときは、皮膚科でのご相談も並行して考えていただきたい場面です。染料と頭皮の相性を美容室で見て、医療的なところは皮膚科で確かめる。役割を分けておくと、そのあとの染め方も選びやすくなります。
うちの店では、頭皮のことでお困りの方に、いちどお話を聞かせていただく時間をとります。染めるかどうかを、その日のうちに決めていただかなくても大丈夫です。