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頭皮のかゆみ・フケが気になるときの美容室選び
頭皮のかゆみやフケが気になるときに、白髪染めの前にどう頭皮の状態を確かめ、どんな美容室に相談すればいいか。うちの店で日々伺っているお声をもとに、選び方の目安をゆっくり書きました。
頭皮の状態のご相談
「最近、染めたあとに頭がむずむずする気がして」と、電話口で少し言いにくそうにおっしゃるお客様がいらっしゃいます。かゆみやフケは、口に出しにくい悩みだと感じます。人に頭を見せることが前提の美容室でも、実は一番切り出しづらい話題なのかもしれません。
かゆみやフケといっても、状態はひとりひとりずいぶん違います。乾燥してパラパラと粉のように落ちる方もいれば、ベタっと固まって残るタイプの方もいらっしゃいます。季節の変わり目だけ出る方、白髪染めの翌日から数日だけ強く出る方も伺います。同じ「かゆい」というひと言の中に、いろいろな背景が隠れているように感じます。
うちの店では、シャンプー台にご案内する前に、まず分け目や生え際の頭皮を見せていただく時間を取っています。赤みの出方、乾き具合、皮脂の残り方。その日の頭皮の様子で、洗い方も薬剤の選び方もずいぶん変わるからです。ご自身では見にくい場所なので、鏡でお見せしながら「今日はここが少し敏感そうですね」とお伝えすることもあります。
赤みが強く出ていたり、かゆみが数週間続いていたりする場合は、カラーに入る前に皮膚科でのご相談をお願いすることもあります。染めたい気持ちに水を差すようで申し訳ないのですが、そのほうが結果として、髪と長く付き合っていけると感じています。
カラーの前に整えたいこと
頭皮がゆらいでいる時期は、いつも通りの薬剤を乗せないほうがいい日があります。ジアミンという成分がしみやすくなっていたり、洗浄成分に反応してかゆみが増したり。同じ方でも、季節や体調で頭皮の受け止め方は変わってくるように感じます。
ご来店の少し前から、頭皮を強くこすらないシャンプーに切り替えていただくことがあります。爪を立てずに指の腹で洗う、シャンプー剤をしっかりすすぐ、ドライヤーで根元まで乾かす。当たり前のようで、忙しい日々の中でこぼれ落ちやすい所作でもあります。
前日にオイルで頭皮をマッサージしてから寝る、というやり方をご紹介することもあります。椿油や太白ごま油を少量、頭皮になじませて一晩置き、翌朝いつも通り洗い流していただきます。乾燥からくるかゆみやフケが気になる方には、続けているうちに落ち着いていく感覚があるようです。もちろん、合う合わないは人それぞれです。
美容室選びのときには、頭皮の相談にゆっくり応じてもらえるかどうかを、目安のひとつにしていただけたらと思います。予約と予約の間に余裕があるお店、施術前にカウンセリングの時間を取るお店。頭皮の話は、慌ただしい席では切り出しにくいものだからです。
ハーブ由来染料が合う場面
かゆみやフケが気になる時期に、香草カラーやヘナ、藍染といったハーブ由来の染料を選ばれる方もいらっしゃいます。頭皮への刺激が穏やかで、染めながら頭皮を落ち着かせていく感覚を大切にしたい方に向いているように感じます。
ヘナは、インドで昔から爪や髪を染めるのに使われてきた植物です。アーユルヴェーダの流れの中では、頭を冷やしてくれる草としても知られているそうで、火照りやすい季節に選ばれる方が多い印象があります。藍染は、そのヘナと組み合わせて色のトーンを整えるために使うことが多く、二度染めの手間はあるものの、化学染料とは違う静かな仕上がりになります。
香草カラーは、少量のジアミンを含みながらハーブを配合したタイプの染料です。ノンジアミンではありませんが、頭皮への当たりが優しく、白髪をしっかり染めたい方には選択のひとつになります。「ヘナだと色が明るくなりすぎるけれど、ジアミン全部は避けたい」という方と、ここのところご一緒に選ぶことが増えました。
どの染料がその方に合うかは、頭皮の状態を見てからでないと決められないと感じています。うちの店では、その日の頭皮を見て、ご希望の色味と体調をうかがいながら、一緒に選んでいく時間を取っています。かゆみやフケで長く困っていらした方が、「今日は染めたあとも落ち着いていました」とおっしゃってくださるとき、頭皮の話をゆっくり伺える環境の意味を、あらためて感じます。