STORY
IPM HERBAL BLEND を採用した理由
ハーブブレンドの商材はいくつも並ぶ中で、なぜ IPM HERBAL BLEND を選んだのか。出会いのきっかけと、7 種のハーブに触れて感じたこと、数年使い続けた手ごたえを店主が振り返ります。
ハーブで白髪を染める商材は、実は1つではありません。ヘナ単体のもの、インディゴを組み合わせたもの、複数のハーブをブレンドしたもの、と選択肢はいくつもあります。うちの店で使う一本を決めるまでには、それなりに時間をかけました。
きっかけは、あるお客様のひと言だったように思います。「地肌がひりひりしないもので染めたいんです」。その声に応えたくて、扱う商材を見直そうと動き出したのが始まりでした。
数あるハーブブレンドから選んだ理由
ヘナだけを使う染め方は、以前から知っていました。ただ、白髪をしっかり落ち着かせたいときには、他のハーブや藍と重ねる必要があります。そのブレンドの中身は、メーカーごとにずいぶん違います。
IPM HERBAL BLEND に惹かれたのは、素材の並びが素直だと感じたからです。ヘナを主役に置きながら、頭皮を落ち着ける方向のハーブや、髪のハリを支えるハーブが、控えめに脇を固めています。染料の強さで押しきる作りではなく、施術中の頭皮の様子まで含めて考えてある、そんな印象を受けました。
もう1つは、素材の育つ土地や作り手のことを尋ねたときに、答えが返ってくるブレンドだったことです。どこで摘まれ、どんな段取りで粉になっているか。その道のりが見えると、扱うわたしのほうも安心して塗布できます。お客様の頭皮に触れる粉ですから、来歴が分かるかどうかは、思っていたよりも大きな判断材料でした。
7 種のハーブに感じたこと
実際にサンプルを取り寄せて、自分の髪で試したときのことは今もよく覚えています。ヘナ独特の草の香りに、バラのやわらかい丸みが重なり、奥のほうにビャクダンの静けさがありました。ハーブの香りが苦手だった方でも、うちの店で試されると「これなら続けられそう」と伺うことがあります。
染めてみて感じたのは、色そのものよりも、乾かしたあとの手ざわりでした。表面がぎしぎしせず、指がすうっと通ります。アカシアコンシナやアンマロク果実といった、髪をなめらかに整えるハーブが働いているのだと思います。
頭皮のほうも、施術中に落ち着いた感じがありました。アルニカやツボクサが、地肌のざわつきを静かになだめてくれているようで、塗布のあいだにお客様がうとうとされる姿を見て、この方向で間違いないと感じたのを覚えています。
継続して使う手ごたえ
商材を切り替えて数年が経ちますが、通ってくださる方の髪と頭皮の様子から、選んでよかったと感じる場面が重なってきました。「以前は染めるたびに頭皮がざわついたけれど、今は落ち着いています」と伺うことがあり、そのたびに、素材を選び直したときの迷いが報われたように思います。
続けて使ううちに、髪一本一本にごく薄い層が重なって、根元のコシと毛先の艶が育っていく方も少なくありません。すぐに劇的な変化があるわけではないのですが、半年、一年と続けるうちに、静かに手ごたえが積もっていきます。
数あるブレンドの中から IPM HERBAL BLEND を選んだ理由は、色を入れる力だけでなく、頭皮と髪を同時に休ませてくれる設計にあります。白髪染めを長く続けたい方の隣に座り、この粉を扱えることを、わたしは今も嬉しく思っています。