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ジアミンアレルギーとは、症状と気づき方
白髪染めで頭皮がピリピリしたり、耳のうしろが赤くなった経験はありませんか。ジアミン系染料に対するアレルギーの出方と、少しずつ蓄積していく反応の性質、皮膚科で相談する目安をまとめました。
ジアミンアレルギーで起きること
白髪染めをした夜、頭皮がピリピリして眠れなかった、というお話を、うちの店でも何度か伺ったことがあります。翌朝になっても首の後ろが赤い、耳のうしろがジュクジュクする。そんな声が続くと、多くの方は「体調のせいかしら」とご自分を疑ってしまうようです。
けれど、それはジアミン系の染料に対する反応かもしれません。ジアミンは正確にはパラフェニレンジアミンといって、白髪をしっかり染めるために多くのカラー剤に使われている成分です。染まりの良さと引き換えに、体質によっては強いアレルギー反応を起こすことがあります。
出方は人によってさまざまで、頭皮のかゆみや赤み、フェイスラインの湿疹、耳のうしろのただれ、まぶたの腫れ、というかたちで現れます。数時間で出る方もいれば、翌日、翌々日になってじわじわ出てくる方もいらっしゃいます。
少しずつ蓄積する反応
わたしがこわいなと感じるのは、この反応が「あるとき突然」やってくるように見える点です。二十年、三十年と同じ白髪染めを続けてきて、一度も違和感がなかった方が、あるひと月から急にかぶれ始める。そんな話を伺うことがあります。
これはジアミンが体のなかで少しずつ記憶されていく性質があるためのようです。皮膚科の先生が書かれた本を読むと、繰り返し触れることで感作、つまり体が「これは異物だ」と覚え込む段階を経て、あるときを境に反応が表に出てくる、と説明されていました。
ですから「今まで平気だったから、これからも大丈夫」とは言い切れない怖さがあります。四十代後半から五十代のお客様が「若いころは何ともなかったのに」と話されるのを聞くと、体のなかで少しずつ積み上がってきたものが、閉経の前後のゆらぎと重なって表に出てきたのかしら、と想像することもあります。
一度反応が出た方は、次に同じ薬剤を使うともっと強く出やすい、とも伺います。かゆみだけだったのが、腫れや呼吸のしづらさへと進むこともあるそうです。「たいしたことないから今回だけ」とご自分でホームカラーを続けてしまう方もいらっしゃいますが、これはとても心配な選択です。
皮膚科で相談する目安
どこから病院に行ったほうがいいのか、その線引きは、正直なところ素人には難しいものです。ただ、うちの店でお伝えするときのめやすは、次のようなものです。赤みやかゆみが二、三日たっても引かないとき、水ぶくれや湿疹に進んでいるとき、顔や首まで広がっているとき。このどれかに当てはまるようなら、皮膚科でのご相談をおすすめしています。
パッチテストという方法もあり、原因を特定するためには専門の先生の診断が助けになります。「もう白髪染めができないのかしら」と落ち込まれる方もいらっしゃいますが、原因がはっきりすれば、ジアミンを含まない染め方に切り替える道は残されています。うちの店では、香草カラーやヘナ、藍染といったノンジアミンのカラーをお選びいただくお客様が多いです。
大切にしていただきたいのは、頭皮からのちいさなサインを見逃さないことです。染めた夜のピリピリ、翌朝のかゆみ、耳のうしろの違和感。ご自分の体が伝えてくれている声だと思って、拾ってあげていただけたらと願っています。