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白髪染めのたびに頭皮がヒリつく、続くようなら見直したい

白髪染めのあと頭皮のヒリつきが数日続くようになった方へ、いつから、どこにしみるのかを一緒にたどりながら、染料を変えて落ち着いた方の話や、ノンジアミン染料の位置づけを、店での経験をもとに書きました。

店主 小野澤 祥子

頭皮のヒリつきが続く方に伺うこと

「染めた日はしみて当たり前と思って我慢してきたんですが、最近、翌日になってもヒリつきが引かなくて」というお話を伺うことがあります。40 代後半から 60 代の方に多いご相談です。

一度や二度、季節の変わり目に一時的にしみることは、以前からあった方もいらっしゃると思います。気にかかるのは、その状態が数日にわたって続いてしまうときです。頭を洗うたびにピリピリしたり、髪をとかすときに地肌が反応したり、寝ているときの枕当たりが気になったり。日常の動作で違和感が続くようになったら、いまのやり方を一度立ち止まって見直したい時期のように感じます。

わたしが伺うのは、いつからその症状が出はじめたかというところです。しみる場所は毎回同じか、染めているあいだと洗い流したあとのどちらでしみるか、翌日以降にかゆみが続いていないか。細かいですが、そこから手がかりが見えてきます。細かい話ですが、そこから次にどうしたらいいかの手がかりが見えてきます。

「歳のせいで肌が弱くなったんでしょうか」と、心配そうに口にされる方もいらっしゃいます。そう決めつけずに、頭皮の状態と染料の相性の両方から、一緒に考えたいところです。

染料を変えて落ち着いた、あるお客様のお話

以前、10 年以上同じサロンで同じ白髪染めを続けてこられた 50 代の方が、ご相談にいらしたことがありました。半年ほど前から染めた日の翌日にも赤みが残るようになり、最近はシャンプーのときにもピリつく、というお話でした。

腕でパッチテストを行って反応を確かめたうえで、その方のときはノンジアミンの香草カラーに切り替えて、しばらく様子を見ていくことにしました。1 回目は色の入り方に少し物足りなさを感じられたようですが、頭皮のヒリつきは染めた翌日に残らなくなった、と伺いました。半年ほどかけて何度か色を重ねていくうちに、落ち着いた色味に馴染んできて、いまは無理のない周期で通ってくださっています。

ただ、これはそのお客様のときの、ひとつの経過です。同じような症状の方でも、頭皮の状態や、これまで染めてきた歴史によって、選ぶ道は変わってきます。「染料を変えれば落ち着きます」と言い切れるものではないと感じています。染料を切り替えて楽になる方もいらっしゃれば、しばらく染めるのをお休みして、頭皮を整える時間を先にとる方もいらっしゃいます。

ノンジアミン染料の位置づけ

ノンジアミン染料は、頭皮にヒリつきが出る方の避難場所のように語られることがあります。わたしはもう少し、それぞれの染料に得意なところと不得意なところがある、というふうに捉えています。

香草カラーは、ハーブや植物由来の成分をベースにした染料で、頭皮への刺激を抑えながら少しずつ色を重ねていける染め方です。ヘナはインドの植物から作られる染料で、オレンジ寄りの赤みのある色に染まります。藍を重ねると、落ち着いた茶や、黒に近い色味に近づいていきます。

いずれも、一般的な白髪染めのように 1 回でしっかり暗く染め上げる、というのは得意な染料ではありません。ゆっくり色を重ねていくつもりで付き合っていただくと、無理のない仕上がりに落ち着いてきます。「時間がかかる染め方だな」と感じられる方もいらっしゃいますが、頭皮の反応が続いてしまった方にとっては、時間をかける値打ちがある付き合い方だとも感じています。

強い反応が続くとき、水ぶくれや広い範囲の赤みが出るときには、皮膚科でのご相談も並行して考えていただきたい場面です。染料を切り替えるだけで落ち着かないこともあり、原因を医療の場で確かめておくと、そのあとの染め方の選び方も変わってきます。気になる方は皮膚科でのご相談も、ためらわずに考えていただけたらと思います。

うちの店は山口県柳井市南町の小さな一軒です。頭皮のヒリつきが続いてお困りの方は、染めるかどうかを決めずにでも、いちどお話を聞かせにいらしてください。急がずに、いまの状態から一緒に見ていきます。