TECHNIQUE
IPM HERBAL BLEND、7 種のハーブそれぞれの役割
IPM HERBAL BLEND に入る 7 種のハーブ、ヘナ・バラエキス・アンマロク果実・アルニカ・アカシアコンシナ・ビャクダン・ツボクサの役割と、頭皮への働き、香りの全体的な傾向を店主の経験から並べます。
「このハーブブレンドには、何が入っているんですか」。IPM のカラーをご案内していると、こう伺うことが増えました。パッケージに 7 種の名前が並んでいても、それぞれが何をしてくれるのかは、なかなか想像しづらいと思います。
わたし自身、扱いはじめた頃は名前を覚えるのがやっとで、一つひとつの役割を頭に描けるまでには時間がかかりました。今日は、うちの店で使っている IPM HERBAL BLEND について、7 種のハーブの顔をゆっくり並べてみます。
7 種のハーブが担う役割
IPM HERBAL BLEND は、ヘナを軸に 6 種類のハーブや植物成分を組み合わせたブレンドです。染料としての働きと、頭皮や髪への働きを重ねて設計されています。順番に見ていきます。
ヘナ
染料としての主役です。葉に含まれるローソンという色素が、髪のケラチンと結びついて、オレンジ〜赤茶に染まっていきます。同時に、髪の一本一本にごく薄い層をまとわせるので、続けるうちにコシと艶が育っていく、という土台の素材です。
バラエキス
ダマスクローズなど、バラから抽出したエキスが加わっています。ヘナ特有の草っぽい香りを、まろやかに整えてくれる存在です。塗布中の空気が柔らかく感じられるのは、このバラの働きが大きいと感じています。
アンマロク果実
アーユルヴェーダで古くから親しまれてきた果実で、アムラとも呼ばれます。ビタミン C を豊富に含み、頭皮の巡りを助けるハーブとして扱われてきました。ヘナと組み合わさることで、髪のハリを内側から支える方向に働きます。
アルニカ
ヨーロッパの高地に育つキク科の花です。ハーバリズムの世界では、頭皮の落ち着きを助ける素材として長く使われてきました。染めているあいだ、地肌のざわつきをそっとなだめてくれる役割を担っています。
アカシアコンシナ
インドではシカカイの名前で呼ばれる、豆科の実です。天然のサポニンを含み、髪をなめらかに整えるハーブとして親しまれてきました。染料と並んで髪の表面をふわりと整えるので、乾かしたあとの指通りが軽くなります。
ビャクダン
いわゆる白檀(サンダルウッド)です。アーユルヴェーダでは、頭皮のほてりを鎮めるハーブとして扱われてきました。香りには、心を静かに落ち着ける傾向があり、施術中の時間そのものをやわらかくしてくれます。
ツボクサ
別名ゴツコラとも呼ばれる、湿地に育つセリ科の植物です。頭皮の巡りとハリを助けるハーブとして知られ、根元のコシがほしい方に嬉しい素材です。ここでもヘナの働きに、静かに寄り添う立ち位置です。
頭皮への働きと香りの傾向
7 種を並べてみると、色を入れる主役はヘナで、残りのハーブは頭皮を落ち着けたり、髪の芯を支えたりする脇役として組まれているのが伝わるかと思います。染料でありながら、施術のあいだに頭皮のケアも同時進行している、という設計です。
香りの傾向は、ヘナの草っぽさをベースに、バラのやわらかい丸みと、ビャクダンの静かな深みが重なって、全体として落ち着いた印象になります。「はじめてのハーブの香りだけれど、思っていたよりつらくない」と伺うことがあり、この香りのバランスに助けられているのだと感じます。
一つひとつの素材が強く主張するのではなく、隣同士でそっと役割を分け合っているところが、このブレンドの静かな良さです。うちの店では、香草カラーやツータッチのご案内の中で扱っています。気になる方は、施術の前に、どんな素材が入っているのかゆっくり伺わせてください。