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施術の 3 時間、フットバスと会話でゆっくりと

香草カラーやヘナで白髪染めをすると、放置時間を含めて施術は 3 時間ほどになります。その時間の使いかた、フットバスをご用意している理由、施術中の会話について書いています。

店主 小野澤 祥子

白髪染めの放置時間の使いかた

白髪染めをすると、薬剤を塗ってから流すまでに、どうしても待つ時間が出てきます。うちで扱っている香草カラーやヘナは、薬剤を塗ったあとに 30 分から 1 時間ほど、色を入れるための時間を置きます。シャンプーや仕上げまで含めると、全体で 3 時間ほどになることが多いです。

はじめてお越しになった方から「そんなに長く座って、退屈しませんか」と伺うことがあります。わたしも自分がお客だったら気になるところです。だから、その待ち時間をどう過ごしていただくかは、ずっと考えてきたことでした。

雑誌を読んでいただくのもいいですし、うとうとされる方もいます。ただ、そのあいだ椅子にじっと座っているだけだと、腰や足がだるくなってしまうことがあります。そこで、フットバスをご用意することにしました。

フットバスをご用意している理由

香草カラーやヘナは、頭皮を落ち着かせる草木の香りがします。その香りに包まれながら、足元だけあたためると、体の温度が内側からゆっくり上がっていくように感じます。

わたしがフットバスを取り入れているのは、頭と足の両方をあたためたいからです。頭皮があたたまると薬剤の色も入りやすくなりますし、足元があたたまると、肩や首まわりの緊張までゆるむように思います。冷え性の方や、夕方になると足がむくむ方から「ここに来ると眠くなります」と言っていただくことがあります。

お湯には、その日の気分に合わせて香りを変えたハーブを浮かべることもあります。ラベンダーの日もあれば、ローズマリーの日もあります。アーユルヴェーダの本を少しずつ読みながら、季節の草の効き目を勉強しているところです。

もちろん、フットバスは希望される方だけです。「今日は足元は大丈夫です」とおっしゃる方には、無理におすすめしません。はじめての方には一度お試しいただくと、次回以降ご自分で選んでいただきやすくなるように思っています。

施術中の会話について

3 時間という時間は、白髪染めの色を入れる時間であると同時に、お客様のこれまでのお話を伺う時間でもあります。

「実は、前の美容室でジアミンが合わなくて、頭皮がかゆくなってしまって」「更年期に入ってから、髪が細くなった気がして」「もう染めるのをやめて、白髪のままにしようかとも思っていて」。鏡越しにゆっくり話しているうちに、そういった声を聞かせていただくことが多いです。

わたしは、そのお話を「解決してさしあげます」と答えることはしません。ノンジアミンのカラーを選ぶのか、白髪を伸ばしていくのか、藍染で少し明るさを足すのか、そのときのお気持ちで違ってきます。だから、いくつかの選び方をお伝えして、あとはご自身で決めていただけるようにお話しします。頭皮の状態がとても気になる方には、皮膚科でのご相談もお伝えすることがあります。

無理に会話を続ける必要もありません。目を閉じて休んでおられる方には、そっとタイミングを見て手を動かします。3 時間のあいだ、話したい日は話す、休みたい日は休む。そのどちらもできる時間になっていたら、うれしく思っています。

うちの店は、青いドアの向こうの小さな一室です。柳井市南町でここを始めたときに、そういう時間を作りたかったのだと、日々あらためて感じています。